プレセッション&オープニング 逃亡者と探求者

 

Coution!(ネタバレ注意!)

本セッションでは、ゲーマーズ・フィールド誌17期4号に

掲載されているサンプルシナリオ「スター・フォール」を使用しております。

ネタバレフル搭載の展開となっておりますので、プレイ前の方はお気をつけて。

 

 深夜ほぼ0時。本日も本日とて参加者が電脳の卓に集合しつつあります。

 手に携えたのはスーパーロボットで世界の平和を守るRPG、「メタリックガーディアン」のルールブックとキャラクター。

 まずはそんなスーパーロボットをこよなく愛する漢達の紹介と参りましょう。

 

GMの中の人/神無月氏

 "二代目ファンブルマスター"の異名を持つ漢。今回はアリアンロッドのキャンペーンのGMをやることとなった。

フレキシブル且つ容赦ない対応とシリアス描写に定評がある。

  プレイヤー時とは打って変わって、GM時はプレイヤーに悲鳴を上げさせる恐るべき男に変わる、のだが……

  好きなスーパーロボットはゴッドグラヴィオン

  「突破されると皆死ぬんで、ガンバ☆」

 

プレイヤー1:虚穂氏

  TRPG歴やや長め、廃人度それなり(本人談)。

  特技は「混沌の運迷」と 「トラップ連鎖地獄」。

  近頃では、外部の人にも「魔王」と呼ばれるようになった。

  好きなスーパーロボットはバスターマシン7号(ノノ)

 「魔が差して盗んだガーディアンで窓ガラス割りながら爆走してるんじゃないかと」

 

プレイヤー2:九谷

 TRPGリプレイサイト『Replay Attackers!』管理人。

 妄言と台無しを得意とする三枚目プレイヤー。

 2012年7月現在は社畜街道を邁進しているが一寸先は闇中模索。

 好きなスーパーロボットはビッグオー。

 「最後の言わないであげてェー!?」

 

さて、既にある程度キャラクターはできあがって居るようですが……?

早速、プレセッションから覗いてみましょう。

 

虚穂:一応、キャラは出来ている

九谷:こちらはまだ作成中。

だがキャラ名は決まっておる。ただ、一人称を「俺」にするか「私」にするかだけで悩んでいるのだ

神無月:では概要だけ先に教えてもらえます?

虚穂:ユニオン1でコンダクター3、加護は選択1枠をどうするか思案中。たぶん、ネルガルとか?

 名前はヴェルターとかその辺。

九谷:こちらはストライカー3 スーパー1 前衛 以上

神無月:清々しいほどに前衛……ッ!

九谷:特技は《戦鬼咆哮》とか《アタックブースター》とか諸々。

虚穂:ガチ殴り以外の何物でもないなw

神無月:なんと分り易いw ユニオンとスーパーか……合体されると厄介ですな

九谷:うむ。データ面はPC1以上にPC1になるように組みましたよん

虚穂:と言うか、こっちは合体前提で殆どの武器は所持品に格納してあるんですよね。ユニオンは単独じゃ弱いし。

神無月:うーむ……4レベルになると○○エキスパートが入るし、2人でも3人バランスで結構なんとかなりそうかな?

虚穂:2名しかいないから、スキル枠がカッツカツなんですけどね、それw

九谷:エエ

 

実はこのプレイの一週間ほど前、別の初期作成(3L)キャラ2名で自作シナリオによるセッション(GMは虚穂)を済ませていたので、今回は4Lキャラ+経験点5点でスタートすることになっております。

 

虚穂:(データ一揃い確定させて)うむ、経験点5点すべてアイテムに注ごう。

神無月:ぬるほど。ではライフスタイルで「大富豪」とか取ってみるとかどうでしょうw?

虚穂:惜しい、すでに「富豪」で、しかも生まれダイスが資産家でしたw

神無月:うわあいw 財産点10点か……情報収集は失敗しようが無いなw

 

今回予告……

 

ラーフ帝國が生み出したアビスリアクター。

それは人々に明るい未来を約束する夢のエネルギー源のはずだった。

が、その禍々しい光は人を破滅へと導く、アビスゲートを呼ぶものであった。

新型アビスガーディアンのパイロット、ミラは弟と共にラーフを逃れるが、彼女の恋人であるグリード少佐によって撃墜され鳳市に漂着する。

鳳市に芽吹く、新たなるアビスシードは無垢なる少女に奈落の門を宿らせ、新たな悲しみを呼び込む。

 

メタリックガーディアンRPG

『スター・フォール』

 

鉄の腕で、闇を砕け!

 

虚穂:毎度思うんだが、すがすがしい程に王道ですよね、公式のシナリオw

 

そりゃもう、狙いどころが正しくスーパーロボットRPGですから。

直球ど真ん中、少年少女と一部おっさんのハートもど真ん中である。

 

神無月→以後GM:ハンドアウトはこんな感じで。

 

PC@ コネクション:ミラ  関係:家族

君は姉、ミラと共にラーフ帝国で新型ガーディアンのテストを行なっていた。だがある夜、ミラは君を連れ、帝国を亡命してイヅモへ向かうと告げた。

君たちの機体に搭載されたアビスリアクターの危険性に気付いたからだ。しかし君とミラは鳳市近海で姉の恋人だったグリード少佐に撃墜されてしまう。

 

PCA コネクション:鷹本ミナト  関係:好意

キミは"フォーチュン"の一員だ。人々を脅かす"ディスティニー"と戦うため、鳳高校に生徒として潜入している。

鷹本ミナトは、キミの正体を知る数少ない友人の一人だ。そんな彼女が、深夜キミを家に呼び出した。

なんでも、海岸に流れ着いていたラーフ帝国のリンケージを助けてしまったらしい。

 

GM:PC2がフォーチュンであるかどうかはシナリオ通り隠していてもいいし、オープンにしてるけど特に仲の良いのが

ミナトということにしてもいい

虚穂→以後フェルター:おや、鷹本ミナトってルルブのこの人……じゃないのか。

GM:ルルブに載ってるミナトは常磐さんですな

九谷→以後佐々木:ふむ。フォーチュンであるか隠しているかはその場のノリで決めますか。

 

いつも通り、とも言う。

 

フェルター:ふむ、となると……え、俺アビス搭載機?

GM:そうなります(笑顔)

佐々木:俺、君のこと多分明日まで忘れない(笑顔)

フェルター:危険性の高い、未知の技術の結晶……ロマンは溢れるが危険性がもっと溢れ出るw

GM:しかし、ラーフ出身でユニオン……リプレイのヒロインのようだ

 

公式リプレイ「起動! 鋼の守護神!」のヒロインは、ラーフ帝国(この世界の悪役担当)から訪れたユニオン級

ガーディアン(合体によって真価を発揮する中型機)のリンケージ(搭乗者)なのである。

ちなみに、PLはO畑氏。

 

佐々木:あ、ちなみに。ミナトさんって何か設定決まってます?こう、学校内で所属してる委員会とか。

GM:いや、ノーマルの女子高生でお人好しなくらいですな。イラストだとメガネっ娘。

佐々木:うむ。美化委員にしてもらいたいのです。たとえばこっち委員長で向こうが副委員長とか。

GM:ふむ、そのココロは?

佐々木:委員会が一緒だと、何かと絡みやすいかとおもいまして。

GM:ああ、美化委員自体には特に意味は無いのですな

佐々木:うぃ。フレーバー的な意味合いしかありません

GM:うぃうぃ、了解。

佐々木(秘密通達):計画通り……ッ!  ←オイ

 

ヤツの「計画」については、後ほど、ということにしまして。

 

フェルター:……(ふと)こういうことか。

 

SE:春になったら、あの花壇に花が咲くんだよ(死亡フラグ)

 

GM:縁起でもないwww

フェルター:ふむ、こっちは機体名を決めておくくらいか。

なお、偶然佐々木の機体とのリンクシステムがあるという設定。偶然ってこわいね

佐々木:あとは、フォーチュンだとするとこちらはもう覚醒済み、というか機体に乗ってる扱いで。

……機体名どうしますかねー。

GM:では、データが完成次第始めますか。

シナリオには5〜7時間と書いてあるので、PC少なければ半から5時くらいまでで終わらせられるはず。

 

と言うわけで、データ面の調整・すり合わせと確認を済ませるまで10分ほど。

今回はPC2名とはいえ、データの扱いが色々と面倒くさい合体ユニットを使う予定なので、プリプレイ段階で打ち合わせることが結構あったりする。

 

フェルター:お、そうだ。そっちの機体、オプションは何かあります?

佐々木:いえ、特に無いです。行動値が厳しくって。

フェルター:合体するとオプションは2機分が同時に機能するんで、コスト余裕あれば持っておくだけでもw

佐々木:うぃ。では盛っておくだけ何か持っておきますか

GM:今更ですけど行動値は0以下にしてはいけないってルルブに明記があったんでそこは注意。

あと合体後のデータも今の内に確認しておいた方がいいかと

佐々木:複合強化装甲取りますか。重装甲万歳。

フェルター:分厚くなったw加護はどーすっかな。【イドゥン】と【ブラキ】が有るので、最低限は確保できてますが  

GM:複合装甲を更に2で割るのか……固いなぁw

フェルター:いえ、オプションパーツは合体時に両方の装備品が使えるようになるので……

合体の補正後に両方の装甲+20ですな

佐々木:あ、てことは両方+20?

フェルター:ですな。こっちもそれなりに頑丈になる

GM:あ、読み違えてた。増加するのは防御ではなく力場値か。うん、それならそうだ。って、恐ろしく堅そうだなぁ……

フェルター:(ふと)これ、お互いが複合強化装甲と強化装甲持ってたら、力場+30か。鬼だな。

佐々木:GM泣くな……

GM:それはもう、雑魚の数を5倍に増やすしか無いw

えーと、まとめると。合体時のデータは……

「本人の固定値」+「ガーディアン自体の各修正値を大きい側に変更」+「武器の修正値」+「オプション×2」

という形か。

佐々木:えぐいなあ

フェルター:武器も結局、各4詰めるからバリエーション堕ちませんしね……

GM:合体後のデータ確認は大丈夫です?

佐々木:大体は。あとはサポートロボとグレートユニットを取得。

これで固定化38使用、粒子コンデンサを取って、余りはエキストラと装飾品でFinishで。

フェルター:合体状態(オプション込)のデータがこんな感じで……(一覧出しつつ)

佐々木:うぉ、行動値すっごく上がってる!?

フェルター:飛行形態は+5ありましたからな、こっち。ここに各自で武器補正とか生身数値加算して完了です。

佐々木:うぃうぃ。武器は各自のを各自ので積むのですな

フェルター:まあ、こっちは飛行モードなので大した装備詰めませんがw

佐々木:これならガーディアンレイとミサイル両方つめるな……(ほふぅ)

GM:ですな。合体武装があればそれを共有で使えるんですが

フェルター:一応合体武器も有りますよ。ただ、重いんで使うか微妙ですが。

 

今回のPCは、佐々木がスーパー級、フェルターがユニオン級と呼ばれるガーディアン(この世界のロボット兵器の総称)を操縦することになる。

スーパー級重装甲、高耐久力、大火力を誇る半面、【行動値】が低めで移動力は並、という非常に分かり易いスーパーロボットである。

ユニオン級は薄い、脆い、火力が低いの反面、低コストで幾つかのモードを切り替え、他の機体と合体して能力を激増させる能力が有る。軽量薄型は最新鋭の証。理解は幸せ。

無論、この場の参加者全員が初使用なのですが、実際にどうなったかは読み進めて頂けば分かると思います……マサカアンナコトニナルトハ。

 

フェルター:あ、GMGM、物は相談なのですが。合体時、お互い持ってる装備ってある程度融通しても構わんですかね

GM:んー、どの道全とっかえ可能ですしな。合体前に未装備状態でウェポンラックしておいたのを合体時に使う、くらいのことは全然オッケー。

フェルター:ういうい、感謝。

佐々木:なるほど、バリエーション広がるな。では、こっち開始可能です。

フェルター:同じく。

GM:では問題ないようなので始めますか。

PC1は流れ上やや長いOPになるので、PC2には暫く待ってもらう形になります。

佐々木:いえっさー。でもその前に自己紹介?

フェルター:ですかね。

GM:ほいな。ではPC1からどうぞ

 

PC1 フェルター=クライマー

 

「ラーフ帝国第七兵器試験師団所属、フェルター=クライマー少尉だ。そこ、女のような顔だとか呟いたやつは後で屋上だ」

「孤児だった俺はリンケージとして帝国で軍人をやっているが…… 奈落テクノロジー、未だにその全貌も掴めない危険な技術と隣り合わせの生活で、いささか精神が参ってるようにも思う」

「……今日もまた、同じ部隊の仲間が帰ってこなかった。初期メンバーで残っているのも隊長と姉のミラと、俺だけか……」

 

フェルター:だいたいそんな感じ。PC1風味(何)で、赤い長髪と姉と同じような顔立ちの17歳男ですな

GM:おぉ、シナリオよりも重い状態になっているw

佐々木:……むぅ、真っ当な。

フェルター:こんな真っ当なキャラがどれだけ持続するやら……w

佐々木:www

 

なんせ、中の人が中の人である。

 

佐々木:さて、そうなると……こちらは日常サイドとして、高校生らしく頑張らねばなるまい

フェルター:……にち、じょう……?

GM:俺は何も言うまい……

 

PC2 ビューティー佐々木

 

「俺の名はビューティー佐々木! 鳳高校2年B組、美化委員長である!

 そう、今日も俺は美しい……(陶酔)」

「美しい俺が通う鳳高校、そして美しい俺の住む鳳市はともに世界で最も美しくなければならない」

 

クラスメイトs:「ビューティー! ビューティー! ビューティー!」

フェルター:いかん、日常が変なものに染められてるぞ

 

「しかし、現状はどうだ。花壇は荒れ果て、奈落が跳梁跋扈し、ゴミは分別されていない!

 これは由々しき事態である!」

「俺には、美しくない者達を美しく葬る美化委員長としての責任がある!」

「故に、今日も汚物は消毒だ! すべては美化の名の下にッ!」

 

佐々木:……という美化委員長です。どういうわけか手に入れ(てしまっ)たスーパー級ガーディアン”ブリリアント”(佐々木命名)に乗って、今日も鳳市の美化に励みます

フェルター:奈落とゴミの分別は同次元なのかw

佐々木:金髪碧眼、身長185cmの美男子。 但し黙ってさえ 居れば。

GM:……取り敢えず、扱い方はなんとなく分かった。「美しく」を枕詞にすればいいのですね?

佐々木:ええ、美しければオールOK。ちなみに、本名は佐々木=ストロング=剛毅

フェルター:日本人ネームですら無いぞw!?

佐々木:ご両親としては「美しくなくてもいい、強く逞しく育ってほしい」との願いだったようですが、現実は非情である。

GM:名前にストロングとか入れる両親も両親だ……

佐々木:ああ、白人系のハーフですのでれっきとしたミドルネームです。

ミドルネームにしても単語がおかしいという異論は認める。

フェルター:と言うか、それビューティー佐々木ってあれですよね。ダイゴウジガイ的なソウルネーム。

佐々木:いえす。

フェルター:本名で呼ばれると訂正入るんだろうなぁ……w

佐々木:そして美しすぎるので皆自然とビューティーという形容詞をつけてしまうのです

GM:うん、ドウシテコウナッタ

佐々木:将来の夢は『美ューティー佐々木』になることです

フェルター:……昨日時点では、ユニオンあるし「俺たちが地獄だ」の予定だったんですがw

 まあ、こっちは真上というよりも竜宮島混ざってますが

佐々木:美しき地獄という感じで構成してみましたb

GM:うわぁ……w

佐々木:出自で「俺は誰より強く、そして美しい」が混ざったのが最大の原因ですね←ライフパスで《天上の美》保有

フェルター:それ、最後「お前の血で化粧がしたい」ってやらんとw

GM:うん、最大の原因はそこではなくプレイヤーの「衝動:妄想」にあると思うw

佐々木:(目逸らし)

フェルター:「開始前から手遅れ」

GM:「ここに病院を建てよう」

フェルター:「ここは既に病棟だった」

佐々木:……よ、他所じゃこんな頭のネジが中空二回半捻りくらい振り切れたキャラやりませんよ?w

GM:まあ、お手柔らかにお願いしますw

佐々木:うぃうぃ。大丈夫。ちゃんと進行には合わせるので

 

「でもそれって、根本的解決になってないですよね」とミストする編集担当者であった。

 

オープニングフェイズ マスターシーン1

 「悪逆無道! 降魔爆装グランヴァンガード!!」

 

GM:では最初のシーン。マスターシーンから始まります

フェルター:ういうい

GM:イヅモは白鷺市、そこは観光を主な収入源とする、小さくも平和な街。そう、数時間前までは。

ヴァンガード:「ハーッハハハハ! ちょろい、ちょろいなぁ! ちょろいもんだゼ!!(ヴァンガード三段活用)

ンなシケた街を滅ぼすだけでアビス動力炉が一丁上がりってワケだ!

他人の犠牲をツマミに飲む酒ほど美味いモンはねぇ! 人の不幸でメシがうめぇ!」

 

すべてが跡形もなく消え去っていた。残るのは黒い炎と、空間に染み込んだ漆黒の亀裂だけ。

アビスゲート。そう呼ばれるものが開いたのだ。十万人を超える白鷺市市民はその衝撃で全てが消え去った。

あとに残ったのはスーパー級ガーディアン、"降魔爆装グランヴァンガード"を操るテロリスト、ヴァンガードだけだ。

 

ヴァンガード:「さぁて。次のミッションは……鳳市? ケッ、大したことねぇ街だな。

またちょちょいとアビスゲートの材料にしてやるぜ!」

 

「ハーッハッハッハッハッハァ!」

 

佐々木:ヴァンガード、か……ミシェルよ、どうして……

フェルター:……降魔爆装って付いてるから、魔が差して盗んだガーディアンで窓ガラス割りながら爆走してるんじゃないかと>みしぇる

 

それはヴァンガード違いどころか別の世界のミシェルさんですね?

 

フェルター:とりあえずヴァンガードさんが高笑いして去って行ってシーンエンド、と。

GM:ですな。本来はPCC枠がコイツと因縁あるんですが、居ないのでマスターシーンと相成りました

フェルター:だが思うのです。スーパー系なら登場時はヴァンガード、サポートメカと合体してグランヴァンガード、ライバルロボと合体してエクスヴァンガードとかになるべきではないかと

GM:その辺りを乗り越え済なんでしょう。ライバルってのは最初主人公の上を行くものですし!

フェルター:実は元PC1(奈落落ち済み)だった、とかw

佐々木:PC1(故)

フェルター:NPC1になってしまった……w

 

オープニングフェイズ シーン1

「逃亡者たち」

 

アビス搭載機。

それは、ラーフ帝国脅威のテクノロジーにして、操縦者を使い捨てにする魔のシステム。

――そして、今宵もまた。

そんな死の運命に抗う姉弟が一組。

 

 

GM:気を取り直して。シーンプレイヤーはPC1、ラーフ帝国の宿舎で眠っている所からスタートです

フェルター:軍務終了後とかそんな感じで夜半ですかね

GM:ですな。消灯後、自室で眠っているフェルターに近づく影が……

フェルター:「……ぐぅ   (ノンレムなう)」

ミラ:「フェルター……フェルター。起きて……」

佐々木:夜這いktkr

フェルター:「……うぅ……伝説の勇者は15歳の時にもう旅立ったはずだよ姉さん……」

ミラ:「冗談を言っている場合では無いの。パイロットスーツを着なさい。ここを出るわよ」

フェルター:「……(覚醒→時計を見る)……緊急任務?」

ミラ:「グレイから聞いたの……明日、アビスリアクターの大規模な実験をするそうよ。

でも、貴方の身体はそれに耐えられない」

フェルター:「……一応、覚悟はしてたんだけどね。割と早かったな」

ミラ:「イヅモに逃げましょう。帝国のためと思ってきたけれど、たった一人の肉親を捧げるなんて、私には出来ない!」

フェルター:「脱走、か。姉さんはそれでいいの?」

ミラ:「構わないわ。貴方より大事な物なんて、私には無いもの。グレイには……申し訳ないけれど」

GM:グレイってのはグリード少佐のファーストネームですな。2人は恋人同士。

フェルター:オウフ、隊長実はお義兄(にい)さんでしたか。

GM:(予定)ですがw

フェルター:「……義兄(予定)さんも連れて、ってわけにはいかないか……」

ミラ:「彼は生粋の軍人だもの……聞いてくれるとは思えない」

佐々木:NTR?

フェルター:NTRは無いと思うがw 流石に佐官となると、私情じゃ動いてくれんでしょうねぇ……

ミラ:「既に向こうの政府には渡りを付けてあるわ。あとはここを上手く抜け出せれば……」

フェルター:「……分かった。生きてれば何とかなる、がうちの家訓だしね。すぐ支度する」

ミラ:「ええ、お願いね。私は防御システムに細工をしておくわ」

フェルター:機体は動かせる、と。ちなみに、元はこれカバリエでしたよな。ハンドアウトの指定サンプルキャラだと。

GM:ええ、SFS(サブフライトシステム)で飛ぶはずだったんですが、素で飛行可能になったのでその部分はオミット。

フェルター:「……まさか自分の基地で隠密行動のメソッド確認することになるとは」(そそくさ)

GM:で、2人は工作員としても訓練されているので機体に乗って出発するところまでは問題なく可能です。

ミラ:「さあ、行くわよフェルター。コレ以上、貴方をアビスに冒させるわけにはいかないの」

フェルター:「ラーフ帝国のリンケージの宿命と言えば宿命なんだろうけど、俺だって好き好んで染まりたくは無いからね」

ミラ:「ええ、その通りよ。(小声で)……ごめんなさい、グレイ」

GM:小さな懺悔の声はエンジン音にかき消され、2機は夜闇へと飛び立つのであった……というところでシーン終了。

フェルター:で、基地から脱兎するとして……これは、途中で撃墜される展開ですかw

GM:まあ、お約束ですよね?

フェルター:「……むしろ、こっちこそ御免姉さん。どこかで義兄さんにも謝れるといいんだけど……望み薄いかなぁ」(シーンエンド)

 

少年とその姉は、夜闇に紛れて基地を離れてゆく。

行く先に待つのは夜より暗い闇か、はたまた……?

 

GM:そしてマスターシーンが挟まります

フェルター:あ、追手掛かったw

 

オープニングフェイズ マスターシーン2

「追跡者」

 

GM:司令室にはサイレンが鳴り響き、人々が慌ただしく動き回っている。

オペレーター:「201号! どうした、何故出撃した!? 応答しろ!」

格納庫職員:「くそ、緊急停止ワイヤーが全部切られてるぞ! レーダーもだ!」

GM:当然返答は無く、脱走の事実に動揺を受けている。

司令官であるグレイ・グリード少佐は知らせを受けると小さく溜め息を吐いた。

グリード:「状況は?」

士官:「申し訳ありません。まさかミラ中尉がフェルターと共に脱走を企てるとは……」

グリード:「追尾は出来ているな?私が出よう」

士官:「少佐自らが!?」

フェルター:少佐クラスで前線に機体持ちで出てくるってのは、とんでもない凄腕なのかあるいはw

グリード:「あの2人が脱走したというのなら、止められるのは私を置いておるまい。 それに私のヴィクラマと2人のアビスリアクターは引き合う性質を持っている。ステルス機能を用いた所で逃げられんさ」

士官:「ハッ――ご武運を!」

GM:と、言う所でシーン終了。

フェルター:一騎、追跡者に追加とw

佐々木:これはオワタかもわからんね

GM:では次、再びPC1。

フェルター:ういうい。

 

 

オープニングフェイズ シーン2

「流れ星、堕ちて、燃え尽きて……」

 

ラーフ帝国軍基地を逃げ出した二人

このままイズモに亡命し自由を手に入れられればハッピーエンドであるが――

悲しいかな。世界は残酷なまでにハッピーエンドを拒絶するのである。

 

フェルター:「イヅモ国境線まであと200km……微妙なところだね」(レーダーチェック)

GM:逃亡を続ける2人は、水平線の向こうに街の灯を確認する。鳳市の光だ!

ミラ:「あれが鳳市……あそこまで行けばもう大丈夫よ」

GM:が、ミラがそう言った正にその直後。後方から飛来したビームがフェルターの機体に突き刺さる!

フェルター:そう言えば、鳳市って要塞化されてるんだよな……防空網には捕まってるかな……って

ミラ:「このプレッシャーは……グレイ!」

フェルター:「うげ、スラスターがやられた……しかもあの機体、義兄さんが追手か」

GM:フェルターの機体はコントロールを一部失い、回避機動や転進さえ出来ない状態です。

真っ直ぐ飛ぶだけの紙飛行機状態

グリード:「なんというバカなことをしたんだ、ミラ! 今ならまだ戻ってこれる、思い直せ!」

フェルター:「……これはオワタかもしれんね。というか、高速巡航中のこいつにあの距離で当てるとは、流石義兄さん」

(半分諦め気味)

ミラ:「それは出来ないわ、グレイ! 私にとって何よりも重要なのはフェルターの命……両親だけでなく、あの子まで

奪わせるわけには行かないの!」

フェルター:「……(通信)義兄さん、もとい少佐、聞こえますか」

グリード:「フェルターか。キミからもミラを説得するんだ!」

フェルター:「…… こ の 姉さんですよ?

 とりあえず、うまくこっちを撃墜して姉さんだけでもなんとか連れて帰れませんかね」

グリード:「……脱走兵を撃墜するというのは、即ち殺すということだ。私にそんな真似をさせるのか?」

フェルター:「こいつは、そこそこ頑丈に出来てますし……うまく落ちればイヅモに流れ着くくらいは行けるかもしれませんからね。まあ、姉さんに関してはこっちが唆したってことにしてくださいよ」

グリード:「……侮るなよ、フェルター! ラーフ軍人として、そのような妥協は許さん!」

フェルター:実際、対光学兵器用のシールド積んでたりはするんですがw

GM:グリード少佐の機体から感じる怒気が一層強まったりしつつ。

ミラ:「逃げなさい、フェルター! 彼は私が食い止める!」

フェルター:「この姉兄はは揃って頑固なことで……(頭痛) って、姉さん!?」

GM:で、フェルターの機体はミラによって遠隔操作され、一路鳳市へ向かいます。

対してミラはSFSを切り離し、グリード少佐の機体に相対する。

佐々木:フラグkt−

ミラ:「フェルターだけは……やらせない!」

グリード:「馬鹿な……特攻だと!?」

佐々木:つ 自決するつもりか!

つ 文化無き猿が!

フェルター:「くそ、操縦物理ロックされてるとか、どれだけ石頭なんだよ!?

姉さん、早まらないでよ! 姉さん!!」

GM:フェルターが最後に見たのは、グリード少佐の機体に体当りして爆発するミラの機体。

グリードはフェルターに攻撃を試みるも、照準はブレ致命傷を与えるには至らない。

フェルター:まあ、紙飛行機状態なので距離が開いていくだけで手が出ない状態なんですよね。

上手くスラスターだけ壊してくれた腕を称賛いたすw

GM:むしろ威嚇のつもりが当たっちゃったレベルw

フェルター:まぐれあたりだったかw

GM:そして被弾のショックでフェルターは意識を失ってシーンエンド、と。

フェルター:「ああ、もう……結局俺が残るのかよ……」(シーンエンド)

GM:ここでミッション【ミラを救う】をどうぞ。

フェルター:ういうい……って、あれ死亡確認! 状態ではw

GM:はっはっは。機体が爆散した程度で人が死ぬわけないじゃないですか(マテ

フェルター:スパロボ世界に帰れ、セーフティシャッターじゃあるまいしw

 

アカシックレコードを書き換えて存在を消すとか、マイクロブラックホールを撃ち出すとか、亜光速で飛び蹴りとか、そんな攻撃を食らっても脱出可能なスパロボ式脱出装置。

どんなスーパーロボット作品の超テクノロジーよりも、あれが一番凄いような気がしてならない。

 

 

オープニングフェイズ シーン3

「おとしびと、ひろいました」

 

美。

それは、何を置いても優先されるべき至高の価値。

美。

それは、霊長たる人間にのみ理解可能な、神へと至る概念。

美。

それは――ビューティー佐々木を示す代名詞である。

 

 

GM:ではお待たせしました、PC2のOPです。時間は深夜。佐々木の部屋にミナトから電話がかかってきます

佐々木:ふっふっふ。では、薔薇を浮かべた御風呂で半身浴を

GM:うわぁw

 

ビューティー佐々木は、夜は優雅に過ごすことにしている。

美容を保つための半身浴(無論、薔薇の花は標準装備である)。

精神を落ち着かせ、ストレスを軽減するためのクラシック。

入浴後に用いるパックの準備も、忘れていよう筈もない。

 

彼の生活は、およそその全ての要素が「美」の追求に向けられていた。

 

佐々木:「(クラシックを止めてPi) どうした、こんな時間に。肌が荒れるぞ」

ミナト:「もしもし……佐々木くん? 悪いんだけど、あの……今から私の家に来てくれない?」

GM:大分困惑している様子が声から見て取れますな

佐々木:「……(ふむ) どうやら、色事の誘いではないようだな」(バスローブ羽織り)

ミナト:「うん、それだけは絶対に無いから安心して」

佐々木:「そうか」

 

早すぎた拒絶宣言であった。

 

フェルター:良かったな、テレビ電話じゃなくてw

佐々木:え、テレビ電話ですが

フェルター:もはや見慣れた光景だというのかw

 

それ以前に半身浴中の映像がテレビ電話で流れるというのはいかがなものなのだろうか。

 

ミナト:「実はその……拾っちゃったの」

佐々木:「拾得物とは、美しくないな」(髪セット)

ミナト:「男の子を」

佐々木:「……なん、だと?」

ミナト:「詳しい話はこっちでするから……取り敢えず、来てくれないかな?」

佐々木:「分かった。すぐに向かおう。美しくな」

うむ、では美しい私服に身を包んで、美しく夜の鳳市に繰り出しましょう

GM:ではミッション【ミナトの手助けをする。美しく】を差し上げましょう

フェルター:おい末尾w

佐々木:うぃうぃ。ありがとうございまする

GM:(当然最後3文字はこちらで追加したものである)

佐々木:デスヨネー

フェルター:最終ミッションは【〜を倒す。華麗に】とかになる予感w

佐々木:ビューティフルに、とか

GM:オープニングはこれで終了。ミドルフェイズに入ります

佐々木:あいさー

フェルター:ういうい。こっちは拾われた、と。

佐々木:……ミナトが良識ある女子高生でよかったね。

全裸に首輪で「ほら、わん、でしょ」とかされなくて済んだじゃないか

フェルター:むしろ真人間であったことが最大限の幸福だったかw

 

 

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